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Vol.11 - 2
2004/01/10発行

大澤炯
追 悼
 大澤炯名誉教授のご逝去を悼む 

                  泌尿器科学講座 外間 実裕(2期生)
 琉球大学名誉教授、大澤炯先生は平成15年7月11日肝硬変のためご逝去されました。享年73才でした。
 先生は昭和49年に琉球大学保健学部附属病院に助教授として着任され、昭和59年琉球大学医学部泌尿器科教授に就任なさいました。現在の琉球大学医学部附属病院の創設にあたり、泌尿器科・人工透析室の開設運営をなさり、平成6年には人工透析室を血液浄化療法部に昇格させるのに御尽力なさいました。臨床の場においては、その専門性を重視し、学生の卒前・卒後教育に情熱を傾けられ、20名以上の情熱にあふれた泌尿器科専門医・指導医を育てられました。また、泌尿器科医の育成のみならず、県内外での学会活動・県内各施設・患者会の協力を得て、沖縄県の人工腎臓の普及率を全国レベルまで引き上げ、腎移植の普及などにも御尽力されました。優秀な透析医の育成にも携わられ、今日の沖縄県における腎不全の治療の基礎を築き上げました。平成3年には腎不全対策推進功労者として厚生大臣より感謝状を授与されました。
 先生はその豊富な知識と経験をもとに我々医局員に診断・治療にいろいろな意味で価値のあることを教えて下さいました。臨床に対しては厳しいけれども、そのやさしい、真摯なお人柄は常に我々の目標でした。幽冥相隔てられましても、琉球大学の今後の発展に叱咤激励を送り続けて下さいますよう、心からお願い申しあげます。ありがとうございました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
 
<御略歴>
(自) 昭和 31年 4月 国立世田谷病院にて臨床実地修練 (至) 昭和 32年 3月
(自) 32年 7月 米国及びカナダ留学 (至) 昭和 41年 10月
(自) 41年 11月 慶応義塾大学助手(泌尿器科学) (至) 昭和 45年 4月
(自) 45年 5月 東京都済生会中央病院 泌尿器科医長 (至) 昭和 46年 6月
(自) 46年 7月 慶応義塾大学腎センタ-室長 (至) 昭和 49年 5月
(自) 49年 6月 琉球大学保健学部助教授(泌尿器科科長) (至) 昭和 56年 3月
(自) 56年 4月 琉球大学医学部附属病院助教授 (至) 昭和 56年 11月
(自) 56年 12月 琉球大学医学部附属病院教授昇任 (至) 昭和 59年 3月
(自) 58年 4月 琉球大学医学部附属病院救急部長併任 (至) 昭和 60年 3月
(自) 59年 4月 琉球大学医学部教授に就任 (至) 平成 7年 3月
(自) 59年 4月 琉球大学医学部附属病院開院準備委員会委員 (至) 昭和 59年 3月
(自) 59年 4月 〃附属病院集中治療部運営協議会委員 (至) 昭和 60年 3月
(自) 60年 4月 〃救急部運営協議会委員 (至) 昭和 62年 3月
(自) 60年 4月 〃附属病院人工腎臓室室長 (至) 平成 7年 3月
(自) 61年 4月 〃附属病院電算機センター運営委員会委員 (至) 平成 5年 3月
(自) 平成 元年 4月 琉球大学医学部輸血部運営協議会委員 (至) 平成 2年 3月
(自) 3年 4月 琉球大学医学部長 (至) 平成 5年 3月
(自) 3年 4月 琉球大学評議員 (至) 平成 5年 3月
(自) 3年 4月 琉球大学医学部附属病院人工腎臓室室長 (至) 平成 4年 1月
(自) 4年 4月 医学部附属病院将来計画委員会委員 (至) 平成 5年 3月
(自) 5年 2月 平成5年度入試帰国子女特別選抜選考委員長 (至) 平成 5年 3月
(自) 5年 7月 琉球大学医学部附属地域医療研究センタ-兼務教官 (至) 平成 7年 3月
(自) 7年 3月 停年により退職
(自) 7年 4月 琉球大学名誉教授