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Vol.14 - 2
2006/12/15発行

 仕事と家庭と育児の両立はムズカシイ☆ 
 
山梨県厚生連健康管理センター 北橋 敦子13期生)
 
 皆さんこんにちは、13期生の北橋(旧姓東門)敦子です。私は卒後第1外科に入局し、4年間の研修後に、研修時代に静岡県の浜松市で出会った今の主人との結婚を機に生活の基盤を山梨県に移し、現在に至ります。ここ山梨県は甲府盆地を中心として栄える県で、桃や葡萄、ワインなどの産地として有名なところであり、また戦国時代の武将武田信玄の町としても知られています。こちらに来て早3年半が過ぎ、気がつけば2人の息子の母となりました。結婚後は山梨大学第1外科に入局しお世話になっていますが、当時の教授が初めての土地に来て結婚したばかりの私を、新しい生活に慣れるまではというご厚意で忙しい大学内ではなく、手術のない関連施設に派遣していただきました。現在も非常勤で仕事をしている、山梨県厚生連健康管理センターという施設がその職場ですが、山梨大学の第1内科、第1外科、第2外科からの派遣医師7〜10人で構成され、総合的な人間ドックや巡回健診・外来を主として行う施設で、時間外勤務がなく定時で仕事ができるため、第1外科からは主に子育て中の女医が派遣されています。医師の主な業務は消化管内視鏡検査や診察、外来診療、膨大な量のフイルムの読影などです。派遣された当時は私にはまだ子供はいませんでしたが、ほどなく長男を授かり、半年の育休を経て同じ職場に復帰することができました。しかし、子育てをしながらの仕事と家事の3足のわらじは予想していた以上に大変で、そして保育園から呼び出しを受けるたびに子供にかわいそうな思いをさせているのではないかとの罪悪感もたびたび味わいました。それでもなんとか続けてこられたのは、職場の先生方やスタッフにあたたかく見守ってもらえたこと、勤務時間なども相談にのってもらえたこと、主人に一緒に子育てに積極的に関わってもらったこと、などがとても大きかった気がします。
 今年は次男も生まれ、子育てもますます忙しくなりましたが、来年フルタイム復帰する前の助走?のような感じで今は非常勤で勤務を再開しています。そのときどきで、自分に合った勤務の仕方を無理なくさせてくれる、それが今の私にとって一番ありがたいことです。外科に入局しつつ、横道にそれてぐんぐん歩み続けている私ですが、今しかできない子育て、子供とのかけがえのない時間を大事にして、いつの日か大学に復帰するまでコツコツと仕事を続けていきたいと思っています。
 この世界もまだまだ男性中心の社会ですが、小さい子を育てながらも働きたいと思う女医さんが働き続けられるような環境がもっともっと増えてくれることを願っています。